厚さの分だけ


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■マリア会姉妹校HP紹介

1888年(明治21年) 暁星学園創立 東京

1892年(明治25年) 海星学園創立 長崎

1898年(明治31年) 明星学園創立 大阪

1946年(昭和21年) 光星学園創立 北海道

 

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2月最初の朝、気温は6℃。

今日は昨日並みの穏やかな気温推移になりそうですが、明日からはまた1日の寒暖差が激しくなりそうです。2月の異名は『如月』。寒く重ね着をすることから『着更着』、陽気な気候であるため『気更来』と相反する語源があるのも、うなづけます。

 

朝はセーターの上に学ランを着込んだ生徒が、昼にはカッターシャツを腕まくり。暖かい季節を前に「寒いです」と「暑いです」が1日にある1ヶ月が始まります。

 

「先生、教室のファイルケースが壊れました…」

さて、朝のステラ館職員室、担任の先生のところに来た中学1年生は残念そう。そんな生徒とはうらはらに担任の先生は少し満足そうです。壊れたというファイルケースは中学生が朝から取り組んでいる新聞コラム視写の個人ファイルを納めるケース。

 

なぜ壊れたか。それは新聞コラム視写のファイルが膨らみすぎてケースに入りきらなくなったからです。

 

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入学式のときはすっぽり6冊のファイルが納まっていたケース。今では取り出すことも一苦労になってきました。

 

1月30日までで130回。

チャイムとともに一斉に響く鉛筆の音は、朝の習慣として定着しました。

 

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新聞コラムを5分でどれだけ書き写せるか。

 

できるだけたくさん記憶して、書き写し、再び記憶、書き写し。

入学当初に200字程度だった生徒が、現在では「350字を超えました!」と言ってくることもあります。1秒間に1字以上書いている計算です。

 

 

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古くから日本で学習の基礎とされてきた「読み・書き・そろばん」といった反復学習は、脳科学の分野でも脳の活性化につながると言われています。

 

賑やかだったクラスが、スイッチが入ったかのように静かになるのも見慣れた光景。

 

毎日、違う文章を書き写しているため記録は伸び続けるわけではありません。漢字の量、表現による覚えにくさによって上がったり下がったり。

ただ、上下の波は130回の回数を重ねるうち、ゆるやかに上昇しています。

 

ゆっくりと少しずつ。長い期間で見れば、大きくはっきりと。ファイルの厚さの分だけ、変化は確実に訪れています。

 

※ 写真は昨日の様子。