言葉を贈る


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■マリア会姉妹校HP紹介

1888年(明治21年) 暁星学園創立 東京

1892年(明治25年) 海星学園創立 長崎

1898年(明治31年) 明星学園創立 大阪

1946年(昭和21年) 光星学園創立 北海道

 

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北風が吹く朝、気温は1℃。

晴れ渡った昨日、日中は気温も上がりましたが、放射冷却も手伝って今日も寒い朝です。

 

今日は『節分』。明日は『立春』

「もちろん、明日は豆まきしますよ!」「年の数だけ豆を食べるんですよね。」「恵方巻きを食べますよ。」

話題を振れば、いろいろな節分の楽しみ方が出てくる中学生。『花より団子』といった様子もありますが、古来から続く日本の大切な行事の一つです。

 

『節分』は『立春、立夏、立秋、立冬』といった各季節の変わり目の前日を指します。中でも、旧暦において新年の始まりとされていた『立春』前の節分が重要視され、穀物の精霊の象徴である豆(魔滅)で邪気を払う行事として一般化しました。

 

ちなみに年齢の数だけ豆を食べ、身体に福を取り入れる風習も、満年齢プラス一つを食べて「来年も健康でありますように」と願をかける風習もあります。

「鬼は外。福は内。」言霊を豆にのせる、本日は古来の『大晦日』。
さて、言霊ではなく想いを『文字』としてしたためているのは中学3年生。

中学校卒業という節目を前に、学年の仲間に贈る言葉を書いています。書いた言葉は冊子にして、全員に配布する予定です。

 

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詩人の言葉、歌の歌詞、漫画の名台詞、そして、先生からの言葉。

 

自分の心を動かした言葉を、みんなに投げかけます。全員の心に響くかは分かりません。ただ、誰かの心に響くかもしれない言葉。

 

「自分の決めた道に自信が持てないときに見てほしいと思いました。」「悩んだとき、苦しくなったときに元気が出るような言葉にしました。」「泣きたいときは泣いて良いんだよという気持ちを込めました」

 

 

言葉には出典とともに、一人一人の氏名が添えられます。

つまり、一つ一つの言葉は、書いた生徒の人柄も乗った言葉となります。

 

 

「なるほど、この人らしい言葉。」「えっ、この人がこんな言葉を書くなんて意外だな。」

 

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春休みになって、帰崎した彼は海星中学校から海星高校に進学、卒業した生徒です。現在大学1年生。近況報告をしにきてくれた彼に、中学校の卒業式を当時の担任の先生と振り返ってもらいました。

 

「自分たちの時は、親への感謝の手紙を書きましたよね。一人が泣き出して、波が伝わるようにクラスのみんなが泣いていったのを覚えています。時間をかけて書いたので、想いもこもってましたし、親の顔を見ながら直接話をしたので、そのせいもありましたが、みんなの言葉に共感したり、その時の状況で感極まった気もします。」

 

「人は木石にあらず。時にとりて、物に感ずる事なきにあらず。」(兼好法師『徒然草』)

 

文字以上にたくさんのことを伝えてくれる言葉の数々。卒業という節目の時、まだどんな気持ちで迎えるかわからないその時に、みんなのもとに届きます。

 

※ 写真は昨日の様子