好文木(こうぶんぼく)が咲く頃


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■マリア会姉妹校HP紹介

1888年(明治21年) 暁星学園創立 東京

1892年(明治25年) 海星学園創立 長崎

1898年(明治31年) 明星学園創立 大阪

1946年(昭和21年) 光星学園創立 北海道

■中学校入学予定者説明会

2月11日(土曜) 開会:9時~ 場所:エトワール館(予定通り実施いたします)

 

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風が吹く朝、気温は、-1℃。

雪か雨かと空を見上げると、雪かと見まがうほどに白く、愛らしい白梅の花のほころびが目に映りました。

体育館脇に咲く梅の異名は『春告草(はるつげぐさ)』、まさに立春を待っていたかのように咲き始めた花々は、花言葉『気品』があらわすように、寒さの中、凜として美しい花弁を広げています。

 

 

明日、2月11日(土曜)、中学校入学生説明会は本校エトワール館にて予定通り実施いたします。

 

 

さて、来週火曜日から定期考査。

考査に近くなったこの時期は、前の定期考査から学習したことを振り返り、もれなく自己へ定着させていく機会です。年度末、第5回定期考査は年間を通した総まとめでもあります。

 

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中学校は定期考査前1週間から考査終了日前日まで放課後自学会を行っています。(写真は9月自学会)

 

静まりかえった教室には、テキストをめくる音とペンが走る音、暖房音が響きます。

 

「先生、質問してもいいですか?」

そして、周囲に配慮して抑えた声がかすかに聞こえるこの時間、各教室は、質問受付時間でもあります。

 

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自学は家でもできます。ただ、先生への質問は学校でしかできません。自分でできる学習は家で行い、分からない部分をはっきりさせて、自学会は、ひたすら質問をする生徒もいます。

 

「分からない」を一番早く発見する方法は、学びに対して受け手にならないことです。常に「理解しよう」と積極的に考えるだけで、問題意識が生まれやすくなります。それでも、大きく振り返ってみると「分かっていたつもり」が出てくるものです。

 

一人一人が違う「わからない」へ、準備万端と待ち構えていた先生たちとのやりとりが各教室で行われています。

 

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「立体問題で、球を使った表面積と体積問題が苦手です。今教えていただいた問題が理解できても、応用ができないので、別の問題をいただけませんか?」

具体的な「わからない」を突き詰めていくうちに、今までより深い理解となることもしばしばあります。考査範囲外の分野まで学習が及んでいく生徒もいます。

 

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自学会が終わっても、質問時間は終わりません。時間が許す限り、疑問解決に向けて先生と生徒のやりとりは続きます。

 

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英語検定2次試験に向けて指導をうける生徒もいます。

中には1年生で中学校卒業程度である3級、2・3年生では高校中級・卒業程度の準2級・2級2次試験に臨む生徒がいます。生徒自身がさらに上の実力を目指して、積極的に学習しながら教科の先生と一緒に取り組んだ結果です。

 

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教室では一対一だった質問が、一対多数になっていました。

静寂の時間とは違ったかたちとなり、生徒たちが教え合う内容に少しずつ先生が補足していきます。気づいたことを少しずつ出し合って正解に近づくことができれば、それは受動的に教わることより大事な、生徒たち自身で答えを発見する能動的な学びとなります。

 

日暮れ前、完全下校18時ぎりぎりまで質問生徒は途絶えませんでした。

 

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体育館脇に咲く梅は『春告草(はるつげぐさ)』には別に『好文木(こうぶんぼく)』という呼び名があります。

『帝が学問に勤しむと花開き、怠ると花を開くことがなかった』という故事が由来となってその名がついた学問を愛する植物です。学問を司る神である菅原道真も愛した梅が、立春を過ぎならがも寒い日々に、ひとつ、またひとつと花びらを広げていくのは、校舎で学ぶ生徒たちを見て、喜んでいるのかもしれません。

 

※ 写真は昨日の様子