白球の夏


 

 

稲佐山に雲がかかっています。涼風が吹き抜けるものの、湿度を感じる気温27℃の朝です。

残暑は続きますが、早朝にステラ館に聞こえる鳴き声が鈴虫へと移り、蝉の鳴き声は、遠雷のように薄く響くようになってきました。鈴の音、松林を抜ける風の音に例えられる涼やかな音色から、朝夕に訪れた季節のうつろいを感じます。

 

後期課外授業は中学高校ともに本日が最終日です。第2学期始業式は来週火曜日、同日、中学生は夏休みの振り返りとして課題確認テストを実施します。

2017 第12回西日本新聞社旗争奪夏季野球大会

 

「先輩たちの最後の1球まで諦めない姿と粘りに応えたくて、自分たちも最後の一瞬まで信じて応援し続けました。」

 

8月12日(土曜)、福岡県筑豊緑地野球場にて行われた大会は、中学硬式野球部3年生にとって最後の大会でした。対戦いただいた各チーム・大会運営関係者の皆様ありがとうございました。また保護者の皆様、OB・OGの皆様におかれましては、いつもあたたかいご声援ありがとうございます。

 

その1週間前となる8月5日(土曜)~8日(火曜)には『2017 第7回リトルシニア西日本選手権大会』に出場し、3位という結果を残しました。

〈試合結果〉
1回戦
長崎海星 8-5 紀州由良(関西)
2回戦
長崎海星 5-0 岸和田(関西)
3回戦
長崎海星 4-0 都城(九州)
準決勝
長崎海星 3-4 富山(東海)

また、優秀選手賞として丸嶌 遼選手、ベストナインに濵口 力選手が選出されました。

 

そして、本大会。

 

 

1試合、1回、そして、1球。目の前の1つのプレーに丁寧に、全力で臨みます。

 

 

「先輩たちからはたくさんのことを教えていただきましたが、特に『声』については、次のチームでも受け継ぎ、大事にしていきたいです。」

新キャプテンの原口選手が話してくれました。

 

 

全員で声を出し、盛り上げ、雰囲気を作り上げていきます。

きつい時こそ皆で声を掛け合い、最後の最後まで声を出し続ける背中に、後輩たちはずっとついてきました。

 

 

響き渡る声援

応援部員、保護者の方に混じり、同じく福岡県で九州中総体に出場していたサッカー部も、メガホンを握りしめながら応援をしていました。

「中総体での全校応援では、どれだけ勇気づけられたかわかりません。それに、3年生の友だちの最後の大会と聞いて、今度は僕たちが野球部を応援する番だと思いました。」

 

 

この先に、高校という舞台が待っていたとしても、ここが中学生の集大成。硬式の白球を追い続けた3年間に1つの区切りが生まれます。

2回戦
長崎海星 5-8 小郡(福岡県)

 

試合終了後は両校の健闘をたたえ、選手達にはおしみない拍手が送られました。

 

 

そして、次への準備が始まります。

3年生は、これから勉強中心の学校生活に移りながらも、高校に向けての練習をスタートさせていきます。

 

「大会後に行った五島合宿で、3年生の先輩方と試合をする機会があったのですが、力の差を見せつけられました。筋力や体力といった基礎の土台作りから、先輩たちにまず追いつけるように取り組んでいきたいです。」

先輩たちを目標として動き始める新チーム。次に目指すのは10月新人戦、また歴史の1つとなって積み重なり、受け継がれた伝統を胸に、新しい色を描き出します。

 

※ 写真は硬式野球部の様子。