長崎を「知る」2


短かった秋が過ぎ、師走を迎えると急激に寒さが厳しくなり、窓を開けての換気がためらわれるようになってきました。

さて、第4回定期考査を終えて返却された解答用紙に、生徒の皆さんは一喜一憂した様子でした。

考査はただ受けるだけでは不十分で、そこで自分の現状を知り、どの分野が自分の弱点なのか分析して復習に取り組むことが求められます。

点数が満足いくものでもそうでなくても、いずれにせよ自分を正しく「知る」ことと、知らないことを「知る」ことはとても大切なのです。

海星中学校1年生は、1学期から「長崎学」に取り組み、自分たちの住む長崎を「知り」、長崎が抱える問題点をみつめてきました。

10月には班ごとにこれまで調べたものを一枚のポスターにまとめ、ポスターセッションを行いました。

「文字の大きさや背景の色は工夫されているか」「興味をひく内容であるか」「熱意や努力が伝わってくるか」などの様々な評価項目について、全員で全てのポスターを評価しました。

その後、プレゼンテーションの準備に取り掛かりました。

プレゼンテーションはポスターセッションとは違い、1枚1枚のスライドに調べたことをまとめる技術だけでなく、スピーチの技術も求められます。

1年生の皆さんは、2年生のICT委員から講義を受けて、 iPadのアプリ「keynote」について「知り」、準備を進めていきました。

十分な時間がない中で、昼休みや放課後を活用し、班員で集まって原稿を直したり時間を計りながら実際に通したりする姿も見られました。

そしていよいよ本番です。

 

 

1年生全生徒に加え、教頭先生や1年所属の教員団も評価に参加します。

 

全ての班が発表を終え、講評を行いました。教頭先生や学年団から賞賛と労いの言葉が多くかけられました。

「どの班も全体的によく調べていた。」

「ここまで出来るとは思っていなかった。これまで時間をかけて協力してきた結果が出せていたのではないか」

 

しかし、同時に厳しい言葉もかけられました。

「検証に基づく結論が弱い班があった。結論にはデータによる裏付けが必要だし、『~と思う』という曖昧な表現はおかしい。」

「検証の結果として自分たちの仮説は間違っていたという結論があっても良い。」

「発表の方法にも気を付けなければならない。目の力、音量が大事。原稿を見て読むだけでは不十分。」

この厳しさは更なる期待の現れです。

文化発表会後には一年間の集大成としてグループ論文の作成に取り掛かります。

とはいえ今はまず、目の前の文化発表会。

本番はいよいよ明日です。

発表を担当する1年生代表3班だけでなく、2年生・3年生の代表班の発表、各クラスの合唱、有志の発表など、見所だらけです。

今年は保護者の皆様の観覧も3年ぶりに可能になり、学校全体が活気に満ちています。

テーマは「彩色」。さまざまな彩りが散りばめられた文化発表会に、どうぞご期待ください!

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