気魄の剣


明日、高校は一般入学試験を実施いたします。受験生の皆様の健闘を祈願いたします。

今朝は最近には珍しくとても静かな朝でした。風の向きのためでしょうか。普段なら聞こえてくる雑多な社会音や船が波を打つ音などもなく、通学路はほぼ無音。とても澄んだ早朝でした。

冬から春に少しずつ移行している節目だからでしょう。来月実施の大学前期試験、私立大学入学試験はもう始まっています。来春に向けて卒業式がすでに実施されている学校もあります。

その1つ。昨日は長崎警察学校・第508期生卒業式が実施されました。報道等ですでにご存じかとは思いますが、今年の卒業生は52名。そのうち本校卒業生は6名。本校校長は来賓として招待される機会を頂き、皆の巣立ちに破顔。大変喜ばしい時間を過ごしました。

今朝の気温は6℃。三寒四温を感じる大寒末。

剣道部朝練習

昨日早朝は、賑やかで煌びやかな音と姿が校舎から見られました。

クァンタム・オブ・ザ・シーズ号が入港です。

ちょうど長崎港に上海港発の同船が入港してきた頃、その港を臨める海星武道場から「イチ!ニ! イチ!二!」と、整った大きな声が聞こえてきた午前7時すぎ。

10月に開催された長崎地区新人戦・男女ともに準優勝を果たした剣道部です。

今年から再び活躍が著しい剣道部。

理由は多くあります。まずは先輩方同様、現部員皆さんの練習姿勢やこのような日々の練習の成果です。また、その理由の1つに今年本校に着任した鶴羽先生(体育科)にやはり注目しなければいけません。

鶴羽先生は、海星OBの第40回生。

卒業後は大学を経て昨日おこなわれた卒業式…そう、長崎県警で活躍。そして平成30年度4月より30年ぶりに母校に帰り保健体育科教員として着任しました。剣道部の顧問です。

高校生時代、在学中はもちろん剣道部で汗を流した、剣道部OBでもあります。

海星剣道部の歴史も他の部同様に古く、戦前から活躍している部活動のひとつです。

近年では現・川島副校長が監督を務めてきました。鶴羽先生は、川島副校長の教え子です。

川島副校長は昭和55(1980)年、着任。大学時代には全国選手権大会で優勝したときの選手。平成元年には、教士七段を取得しました。

昭和57年から5年間、高総体と新人戦ではベスト4。昭和59年、60年には九州選手権選抜に出場(ベスト8)、昭和59年には高総体・準優勝。平成に入ってからも15年・17年・21年・23年・27年に全国選抜長崎県大会3位(一部割愛)の実績を残しています。

現在剣道部は、男子・阿部監督(理科)、女子・古瀬監督(数学科)、そして鶴羽中学監督(体育科)と、3顧問体制で臨んでいます。

早朝。

素人にはこの季節、足の指が縮こまるほど冷たい床。全ての剣道家と同じように、そんなことは全く意に介さず木刀を持った素振りが続きます。そして手を木刀から竹刀に変え再び続く素振り。

鶴羽先生が叩く太鼓の音に合わせ、次々に稽古が進んでいきます。

吉村英治先生著『宮本武蔵』の一説

これくらいのことで恐れるようなら剣術の稽古などしないがいい。

無法者だの伊達者だの言われて、ややもするとけんかするではないか。足を踏まれたからといって喧嘩をし、刀のこじりに触ったといってはすぐに抜き合うがだーいざ、改めて勝負となると固くなってしまうのだろう。それじゃいかん。

やはり修行を経た自信でなければ、ほんものの勇気ではない。

さぁ、たってみろ。

 

阿部先生、古瀬先生に加え、新たに今年度、鶴羽先生を顧問に迎えた海星剣道部の活躍に、どうぞご期待下さい!

 

※写真は昨日の様子。