私たちの背中を押すもの


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■中高合同個別相談会

■近年の進路実績

 

雨の朝、校舎から望む稲佐山、長崎港が薄い膜に包まれたように見えます。気温は20℃。

 

青空が広がっていたのは先週22日(金曜)。

九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)が23日(土曜)に開業しました。「西九州新幹線開業記念イベント」を翌日に控え、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が展示飛行のリハーサルを行いました。

 

 

飛行したのは長崎駅上空、水辺の森公園、稲佐山上空と、本校から望む景色が絶好のロケーションとなりました。

 

 

ちょうどこの時、本校は5時間目の授業時間帯。

めったにお目にかかれないとあり、教室から外へ出ての「上空観察」の時間が持たれました。エンジン音をとどろかせた6機が現れると、生徒たちから歓声と拍手が起こりました。

 

 

リハーサルとはいえ、美しい飛行ショーに「すごく良い思い出になりました。」と高校3年生、次の舞台への準備を進める生徒の皆さんにとっても思い出の1ページとなったようです。

さて、本日はそんな高校3年生の話題です。

 

共通テストまであと110日

 

定期考査を1週間後に控えた先週火曜日。

始業前の朝早くから、職員室前の自学スペースは、質問に来る生徒でほぼ満席状態、各教室で自習が始まっているクラスもありました。

 

3年生の教室を覗くと流石最高学年、各々が受験対策と定期考査対策を計画的に両立させていました。

 

ふと、あるクラスの掲示物に目が留まりました。

発見したのは、なんとも愛らしいイラストの「カウントダウンカレンダー」。残り〇日といったシンプルなカレンダーはよく見かけますが、このクラスのカレンダーからはしっかりとした手作り感が伝わってきます。

 

ほどなくして、SHRに到着した担任の先生が、週末のカレンダーを切り離して掲示し、「さあ、今日は君だね」と生徒に声をかけました。

 

 

カレンダーを作成した生徒がカレンダーを切り取ります。

生徒の書いたメッセージの中身は、確実に押さえておきたい数式や、歴史の問題、自分を支える哲学的な言葉など、なんとも自由度が高いカウントダウンカレンダーです。

 

 

さて、生徒の皆さんの毎日の楽しみだとは思いながらも、放課後の教室にお邪魔させていただき、残っていた生徒の皆さんと、少しだけ未来の1日を覗かせてもらいました。

 

 

まずは本日26日(月曜)。

110日前となるそこには3学年主任山本先生(数学科)のメッセージが書かれていました。教科担当の先生方のメッセージも、このカレンダーには登場します。

 

『知識を得て満足するな。知識は使うためにこそある』

 

「この時期、数学の公式はすでに覚えているとは思いますが、それに満足してしまう生徒もいます。公式だけでなく、様々な教科の知識は、ただ覚えるだけでなく、使いこなすものですよという思いを込めて書きました。」

山本先生から話を聞きました。 

 

今週末の1枚。河童がモチーフになったわけは、担任の先生が敬愛する芥川龍之介の「河童忌」によるものだそうです。それからカレンダーの脇役として定着し、日々登場しています。

 

 

100日前のカレンダーの内容も担任の先生の許可を得て、少しだけ。

 

 

「僕のメッセージは、僕を支える言葉なんです。」という彼のメッセージは、昨日25日(日曜)のカレンダーでした。

『この世の不利益はすべて当人の能力不足。まだ時間はあります。自分を変えるのは自分です』

漫画の一節を自分流にアレンジした言葉を、にこやかに紹介してくれました。

 

 

試験日までの日数を毎日、正確に把握していくこと。

残りの日数を正確な数字で把握していくことで、ほどよい緊張感が得られるとともに、日々数字が減っていく『締め切り効果』による集中力アップ効果も得られます。

 

「このカレンダーがあることで、次はどんな言葉だろうとワクワクする朝を迎えられます。私たちの『やる気スイッチ』なんです。」

 

 

受験の朝も、きっと思い出に残った言葉が生徒の皆さんの背中を押してくれるはずです。

※写真は高校3年生の様子。